去る2013年3月16日、東急東横線渋谷駅が地下化され、地下鉄副都心線と相互直通運転を開始しました。これに伴い、50年近く同じ姿を保ち続けてきた旧高架ホームが、その歴史に幕を下ろすこととなりました。駅舎改良以前の期間も含めると、1927年の開業時から約85年もの歴史があったそうです。このサイトでは、その旧ホームの営業終了前に、私が記録した風景をパノラマ写真とQuickTime VRで紹介しています。
パノラマ写真は、角度を変えて順番に撮影した通常の写真を何枚も合成して作成しています。そのため、写真と写真のつなぎ目にあたる部分に歪みが生じていることがあります。また、合成した写真の左端と右端では、撮影時刻が最大で1分ほどずれています。
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正面改札を入ってすぐ目の前に広がるホームの全景です。2・3番線の降車ホームの出口付近からほぼ180度を撮影しました。
旧東横線渋谷駅のホームは、4面4線の櫛形ホームでした。向かって左から1、2、3、4番線となっており、2番線と3番線の間と4番線の右側にあるホームは、降車専用となっていました。
この写真は、日曜日の早朝に撮影しました。おそらく一週間のうちで一番渋谷駅の利用者が少ない時間帯ではないでしょうか。ほとんどいつの時間帯でも多くの人が利用している渋谷駅ですが、この時は奇跡的にホームには誰もおらず、さらに4つのホーム全てに東横線の電車が停まっている光景を撮影することに成功しました。
(2012年7月29日撮影)
ホームの中央付近からの光景です。3・4番線ホームから撮影しました。左が正面改札の方向、右が代官山駅の方向です。4番線には回送電車が停まっていたため、4番線の降車ホームのみ写っていませんが、残りの3つのホームが全て写っています。
正面から撮影した時は、全てのホームに電車が停まっている瞬間をとらえることができましたが、逆に全てのホームが空いている瞬間というのは見ることはできませんでした。
(2012年7月29日撮影)
ホームの南端付近、屋根が途切れるあたりからの光景です。中央付近からの写真と同じく3・4番線ホームからの撮影です。この辺りは、大きくカーブしている上に、ホームの幅がとても狭くなっていて、いささか危険な場所でした。
この撮影のとき、右端に少し写っていますが、ちょうど2番線に電車が入線しようとしてきており、あと一歩遅ければ、この3つのホームを見渡せる光景を撮影し損ねるところでした。
(2012年7月29日撮影)
正面改札の真正面から左右180度を撮影しました。左がヒカリエの方向、右がJR線の中央改札や京王線の方向です。改札のすぐ前にある5つのディスプレイの大きな発車標が目立っていました。
こちらは、プラットフォームの写真とは異なり、日中の撮影のため、多くの人が行き交っています。
(2013年3月2日撮影)
東横線の正面改札を出てまっすぐ進み、階段を下りると自由通路に出ますが、ここには「東急電鉄 東横線 渋谷駅」と大きく書かれた表示がありました。写真中央の階段が、正面改札から下ってきた階段です。左が宮益坂出口、右がJR線のハチ公改札の方向です。
この通路と階段は、現在もそのままですが、この大きな「渋谷駅」の表示は無くなり、さらに通路の両側にあった東急百貨店も移転したため、雰囲気も人の流れも大きく変わりました。
(2013年3月2日撮影)
地上渋谷駅最終営業日(上の写真)とその翌日(下の写真)の正面改札付近です。同じ地点から一夜での変化を追いました。
上の写真は、最終営業日の夜に撮影しました。改札の方は、大勢の人が歴史的瞬間を見届けようと詰めかけて、ものすごい混雑になっていました。撮影地点の付近でも、携帯のカメラなどで写真を撮っている人が写っています。
そして、一夜明けた翌日の同じ地点が、下の写真です。見比べてすぐに変化が分かるのは、頭上の案内板ですね。「渋谷駅 正面口」と大きく書かれていた表示は、一晩で全く違うものに変わっていました。券売機や自動改札の前には緑色の柵が立てられて、入れないようにされており、5つディスプレイの発車標も電源が落とされていました。正面改札の前には、変わり果てた東横線渋谷駅の姿を見る人や、警備の人に新しいホームへの道順を尋ねる人などが集まっていました。
(2013年3月15日撮影)
(2013年3月16日撮影)
最終営業日の夜、東口の交差点の歩道橋(マンモス歩道橋)上から、カマボコ屋根の東横線渋谷駅を含め、周囲360度を撮影しました。360度の撮影なので、写真の左端と右端がつながっています。左から、玉川通り、東横線渋谷駅、明治通り(原宿方面)、六本木通り、明治通り(恵比寿方面)、となっています。頭上の構造物は、首都高速3号渋谷線です。
この撮影のしばらくの後、東横線渋谷駅は営業を終え、カマボコの側面の照明も消されましたが、ホームのすぐ脇の歩道橋上には、役目を終えた渋谷駅のホームを見守る人であふれていました。
(2013年3月15日撮影)
何度も利用して見慣れた東横線渋谷駅の姿が無くなってしまうのは寂しいものがありますが、副都心線との直通運転などで東横線は大幅に便利になりました。渋谷駅も今後再開発されて、また新しい姿に生まれ変わると思います。今後の東横線と渋谷駅の発展に大いに期待したいと思います。
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