オリジナル曲の楽譜

はじめに

私がこれまでに作曲または編曲した音楽の楽譜です。今のところ全てピアノソロです。

楽譜の閲覧について

  • 楽譜(PDFファイル)のダウンロードにはパスワードが必要です。メールでお問い合わせ下さい。なお、私と全く縁の無い方、私の作った音楽に興味や関心の無い方には、基本的にパスワードをお配りしていません。
  • 楽譜は、個人でご利用になる範囲に限り、ご自由に印刷および演奏していただいて構いません。
  • 名もない素人の作品といえども著作権はちゃんとあります。楽譜のPDFファイルまたはそれを印刷したものを、再配布することはご遠慮下さい。
  • 楽譜を演奏したものを、録音したり他人に聞かせたりしたい場合は、ご相談下さい。

楽譜作成に使用したソフトウェア

楽譜の作成に使用しているのは、MuseScore(http://musescore.org/ja)というフリーソフトです。フリーソフトでありながら、非常に高機能で使いやすく、市販されている高額の楽譜作成ソフトにも全く引けを取りません。音符や記号の入力は非常に簡単で、音符の向きや間隔、小節の配置などは自動的に行なってくれます。完成した楽譜は、PDFに容易に出力できるので、配布や印刷も簡単です。きれいな楽譜を作成をしたいという方には非常におすすめです。

よくある質問

「どうやって作曲しているのか?」「音楽家でもないのに簡単に作曲などできるのか?」という質問をよく受けます。確かに私はプロのミュージシャンではありません。全くの素人です。高い能力を持った人から見れば、ここにある曲は非常に拙いものかもしれません。しかし、私は素人なりに楽典や和声を地道に勉強し、クラシックからポピュラー音楽まで既存のいろんな楽譜を読み取って、音楽というものがどうやってできているかを勉強してきました。その結果、このようにいくつかの小さな曲を作ることができました。つまり、才能などにかかわらず、音楽の理論にしっかり従うことによって、誰でも作曲の一歩は踏み出せるものであると思っています。

楽譜一覧

2011年11月現在、以下の5曲を公開しています。

Starry Night

概要

変イ長調、4分の4拍子。2002年にデジタルアンサンブルの曲として作曲し、2004年にピアノソロにアレンジ。その後何度か改変して、現在に至ります。夜空に散らばる星々をイメージした曲です。

曲の詳細

5小節の序奏に続いて、6小節目から1つ目のメロディ(A)に入ります。22小節目からのヘ短調の2つ目のメロディ(B)を経て、30小節目から最も盛り上がる3つ目のメロディ(C)が始まります。Cの伴奏に高音の分散和音を乗せた経過部を経て、BとCがくり返された後、イ長調の属和音に至り、47小節目からイ長調に転調します。Cがさらに2回くり返されて、65小節目からはAが再現されます。最後の終結部は序奏と同じ手法です。

技術的な解説

  • 序奏と終結部にある大量の16部音符は、左右の手を弾きやすいように使って下さい。
  • 音程の差が大きいメロディは、夜空に散らばる星をイメージしたものです。全体を通して、軽やかに弾むように弾きます。
  • 48小節目と56小節目の3拍目に現れる、アルペジオに短前打音がついたものは、ソ#(下)-ミ-ラ-ソ#(上)の順に弾きます。
  • 72小節目から74小節目はペダルを保持するように指示してありますが、濁るようであれば、74小節目の1拍目などで一度離すとよいと思います。

Positive Mind

概要

ヘ長調、4分の4拍子。2009年に作曲。メロディと曲の構成に重点を置いて作曲した曲です。

曲の詳細

A-B-Aの三部形式です。序奏は無く、1小節目からAが始まります。最初の4小節がテーマとなるメロディです。最初の登場の時は不協和音が混ざっていますが、最後の4小節に再び登場するときは、それらは取り払われています。Aをくり返した後、4小節の経過部を経て、変イ長調に転調し、25小節目からBに入ります。ここはAと比べてテンポは速くなりますが、動きは減っています。途中にAのメロディの回想を置きました。64小節目からはヘ長調に戻ってAの再現部です。80小節目からはコーダで、最後にBに登場した上行旋律が再現されて終了します。

技術的な解説

  • 34小節目からのAの回想部分は、meno mossoの指示を入れましたが、Aと同じテンポで弾きます。
  • 84小節目の左手のアルペジオは、上から下ですので注意して下さい。

My Hope

概要

変ロ長調、4分の6拍子。2009年に作曲。始終同じ素材とシンプルなメロディを使った代わりに、曲のストーリーの方に重点を置いて作曲した曲です。

曲の詳細

前半と後半に分けられます。前半では、8小節の序奏の後、9小節目から最初のメロディ(A)、25小節目から変ロ短調の2つ目のメロディ(B)の提示があり、33小節目から前半のクライマックス(C)に入ります。しかし、ここでは主調と異なるト長調でクライマックスが奏でられ、本来の到達点では無かったことを表しています。いったんリズムが停止してリセットされ、45小節目から後半が始まります。後半では、前半には無かった不安定なメロディが次々に登場し、歪みが蓄積していきます。希望へのさらに険しい道のりを表しています。そして85小節目になって、ようやく変ロ長調のCに至り、本来の希望へ到達したことを表します。93小節目からは、Cの達成感を引っ張る新たなメロディが高音に登場し、101小節目からのフォルテッシモがこの曲の最高到達点です。最後の8小節は達成の余韻ですが、曲頭の序奏と比較すると、Gmが消えてBbだけになっています。これは当初存在した悩みや迷いが最終的に取り払われたことを表しています。

技術的な解説

  • 基本的に下の段に記載されてる音は左手で、上の段に記載されてる音は右手で弾きます。ただし、クライマックスの部分や、93小節目からの部分など、右手に音符が多い部分では、上の段の音符でも左手を使って下さい。
  • リズムの変動は少なめにし、なるべく一定のリズムで弾いて下さい。
  • 全体的にベース音よりも、右手のメロディの方を目立たせて下さい。ただし、フォルテやフォルテッシモの指示がある場所ではこの限りではありません。
  • 最後の8小節は全て同じコードですが、ペダルは1小節ごとに離して下さい。

Silent Start

概要

イ長調。4分の4拍子。2011年に作曲。もともとは、静かな冬の早朝をイメージして作った曲ですが、一日の始まりや新しいことの始まりに繋げて、この曲名を付けました。7の和音や9の和音、sus2、sus4などのコードを多用しています。

曲の詳細

A-B-Aの三部形式です。1小節目からAに入ります。Aは、その中でさらにa-a'-b-a'の形になっています。33小節目からが中間部であるBになります。調は同じイ長調のままです。経過部と2種類のメロディの後、属和音に至り、いったん停止します。65小節目からが再現部のAで、最後の部分以外は提示部のAとほとんど同じです。最後は、主和音と属和音の混ざったAM7sus2の和音で静かに終わります。

技術的な解説

  • 全体的に、静かに、かつ、はっきりと、澄んだ空気のような音で弾いて下さい。
  • 15小節目の3拍目は、ミ・シ・ミの3音を保持しつつ、ソ#のみを弾きます。ペダルも踏みかえます。
  • 45小節目からは最も盛り上がりのある部分で、メゾフォルテの指示もありますが、強くなりすぎないように注意して下さい。

Christmas Songs Medley

概要

ハ長調。4分の2拍子。2011年に作曲。有名なクリスマスキャロル4曲をメドレーに編曲しました。4曲とも本来は3拍子系の曲ですが、それを4拍子系のリズムに乗せかえているところが特徴です。

曲の詳細

8小節の序奏の後、9小節目から1曲目「The First Nowell(牧人羊を)」です。次は、35小節目からが2曲目「Silent Night(きよしこの夜)」です。60小節目からは、短2度上の変ニ長調に転調し、3曲目の「O Christmas Tree(もみの木)」が始まります。77小節目から属和音が4つ連打されて、79小節目からが最後の「We Wish You a Merry Christmas(おめでとうクリスマス)」です。104小節目からは終結部ですが、これはThe First Nowellの素材を使っています。曲は最後まで勢いを緩めることなく続き、終了します。

技術的な解説

  • くり返しは省いても構いません。

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